bannai452008-10-01

■At Home / Lambert & Nuttycombe (1970)■
例えば10月のある日曜日の朝、乾いた空気をゆっくりと肺に送り込んでみる。点てたコーヒーがあればなお良しだ。木造の古い小屋のような家屋は、歩くたびに床の軋む音がする。窓から空を見上げると、肉眼では確認できるかできないかくらいの薄い雲が少し。引き締まった空と空気は来たるべき厳しい冬の訪れを憂いでいる。


あるいは12月のある日曜日の朝、いつにも増して底冷えのする暗く重い空。悲しげな雨は昨日の夜から降り続いたまま。それは今にも雪に変わりそうな気配を漂わせている。一度降り出すと止まることのないあの雪のことは考えたくない。暖をとるために石油ストーブに火を入れ、肩には毛布をかけておく。


ランバート&ナッティカムの『アット・ホーム』は、そんなアルバムだ。