bannai452007-10-04

■Live in Japan / Geoff Muldaur & Amos Garrett (YDCD-0048)■
ジェフ・マルダーとエイモス・ギャレットの初来日は僕が生まれた1977年5月のこと。それから2年後の1979年に2度目の来日。このライヴ盤はその2度目の来日公演の最終日、東京・新宿ロフトでのパフォーマンスからベストなものを10曲コンパイルしたものだ。同年LP化されるが22年ものあいだCD化されることもなく眠り続けていた。

当時のジャケットはこんな風で日本のみの発売。古着屋Desperadoで聴かせてもらった記憶もある。中古レコ漁を始めて15年ほど経つが未だに現物を見かけたことがないマニア垂涎のレア盤。

「ドーモ、ドーモ」
アルバムは来日の前年に発表した『ジェフ・マルダー&エイモス・ギャレット』にも収録されているトラディショナルブルース「スラッピー・ドランク」から始まる。ジェフが熱唱しエイモスのギターが冴え渡る。すでにこれだけでKO寸前だ。次いで甘くとろけそうな「ジー・ベイビー」。ビールが飲みたくなる。「フィッシン・ブルース」、「ブラジル」、「香港ブルース」などこれぞベストな選曲とベストなプレイ。そしてハイライトはなんといっても「スモール・タウン・トーク」。会場の雰囲気がとてもリアルだ。

ジェフ:「次はボビー・チャールズの曲だよ」
会 場:「イエーイ!ワオー!!」(&拍手)
ジェフ:「この拍手を聴いてくれよ!ボビー!すげえよボビー!運転手のジェファーソンが言ってるぞ、オマエは前にここに来たことがあるはずだってね」


当時の日本でのボビー・チャールズの作品、特に「スモール・タウン・トーク」の人気を物語るこの記録は非常に貴重だ。パフォーマンスはこの上なくユルく渋い。演奏前のジェフの最後の運転手うんぬんはアメリカ人ならではのジョークだろう。

2人の日本語が飛び交う「レイジーボーンズ」はかつての『スウィート・ポテト』での名演を再現するかのような仕上がり。エイモスの低音ヴォーカルと佐藤博のキーボードが濃密に絡み合い、間奏のギターソロはこれぞ星屑ギター。

ジェフとエイモスは近年、それぞれ単独での来日公演を果たしているが、このライヴから30周年を記念して2009年にはぜひジェフ&エイモスでの来日を実現させてほしいものだ。

ライヴ・イン・ジャパン

ライヴ・イン・ジャパン

  • アーティスト: ジェフ・マルダー& エイモス・ギャレット,ジェフ・マルダー,エイモス・ギャレット
  • 出版社/メーカー: ドリームスヴィル・レコード
  • 発売日: 2001/03/10
  • メディア: CD
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