bannai452007-10-29

■Live at the Wax Museum / NRBQ with John Sebastian (YDCD-0100)■

通算100枚目。dreamsvilleの品番でキリ番の「100」をゲットしたNRBQの発掘ライヴ音源。1982年12月9日、ワシントンDCのワックス・ミュージアムに於けるコンサートの模様を収録したもので、後半にはジョン・セバスチャンとの共演も収録されている。グッドタイム・ミュージックを愛するファンには夢のような共演盤だ。結論を先に書いてしまおう。とてもゴキゲンなのだ。

80年代前半のNRBQはバンド史上最も充実していた時期と言っても過言ではない頃だから、そのクオリティは太鼓判を押したい。オリジナル、カバーをぐいぐいとテンション高く次々と披露。オープニングが「ジャワの夜は更けて」で始まるところが何ともNRBQらしい選曲だ。疾走感溢れる「ウェル・オー・ウェル」、「恋する乙女」のギターソロは全米屈指のバーバンドらしさが全開だし、ヨレヨレの「マイ・ガール」も愛らしい、中盤でのオリジナル曲「ワッキー・タバッキー」、「ザッツ・ニート・ザッツ・ナイス」なども素晴らしい演奏が続く。

前半だけでも十分ゴキゲンなのに、ジョン・セバスチャンの登場によってゴキゲンさに拍車がかかる。ラヴィン・スプーンフルの「心に決めたかい?」のキャッチーなイントロが始まり、飄々としたジョン・セバスチャンのヴォーカルとNRBQの演奏の相性はバツグン。ジョンは「ラヴィン・ユー」「うれしいあの娘」「魔法を信じるかい?」「ダーリング」の計5曲でリードをとる。珠玉の名曲がオンパレード。80年代のジョンはいわゆる低迷期でメジャーシーンでの目立った活動をできなかった時期だけに、このパッションでアルバム制作をしていれば、とつい考えてしまうのはファンのエゴというものか。

秀逸なジャケットアートはさすがはdreamsvilleだ。2003年7月26日発売作品。ちなみにこの1ヶ月後にUS盤がリリースされているが、文字体が微妙に異なっている(一番下のジャケット)。アマゾンで検索してみると、こちらのUS盤が8000円近くの値段が付いているので、良心的な2500円のdreamsville盤をオススメしたい。

発掘音源といえども音質はかなりクリアだし全てにおいて文句ナシ。dreamsvilleのキリ番100を飾るに相応しい1枚だ。結論をもう一度書こう。とてもゴキゲンなのだ。


Live at the Wax Museum

Live at the Wax Museum