bannai452007-10-30

■dreamsville records Rebel Sampler Series (YDCD-0004,0018,0044,0069,0093)■

dreamsvilleは立ち上げ当初から所属アーティスト及び関連アーティストの音源をまとめたレーベルサンプラーをコンスタントに発表している。

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グリーティングス・フロム・ドリームズヴィル

グリーティングス・フロム・ドリームズヴィル

  • アーティスト: オムニバス,ジム・ウイーダー,ネッド・ドヒニー,NRBQ,オーリアンズ,ロビー・デュプリー,ビル・ラバウンティ,テレサ・ブライト,MFQ,ピーター・ゴールウェイ,ラリー・ジョン・マクナリー
  • 出版社/メーカー: ドリームスヴィル・レコード
  • 発売日: 1999/11/25
  • メディア: CD
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第1集は1999年1月25日だからレーベルとしては4枚目にあたる。『ウェルカム・トゥ・ドリームズヴィル』というタイトルでハース・マルティネス、ラリー・ジョン・マクナリー、ジョン・ホール、MFQ、ジム・ウィーダー、ロビー・デュプリー、NRBQなどレーベル一期生の音源が収録されている。関連アーティストとしてジェリー・ベックリーの「キス・オブ・ライフ」も収録。第2集『グリーティングス・フロム・ドリームズヴィル』は同年11月25日。テレサ・ブライト、ピーター・ゴールウェイ、マーク・セバスチャン、スティーヴ・ヤング、ジョネル・モッサー、ネッド・ドヒニー、ビル・ラバウンティなど。なかでもMFQが歌う山下達郎のカバー「クリスマス・イヴ」の収録がうれしい。あくまでもレーベルサンプラーという色合いを強調するためか、どちらも1680円という低価格でのご提供。2枚で30曲、これだけのボリュームなのにとてつもなく良心的なレーベルだ。


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第3集『ドリーム・ア・リトル・ドリームズヴィル』は2000年12月21日。この盤はカバーバージョンをテーマに企画され、国内外のアーティストによる名曲のカバーが15曲収録されている。MFQの「ドリーム・ア・リトル・ドリーム・オブ・ミー」に始まり、海外組ではハースの「デイドリーム」、NRBQやケニー・ヴァンス&ザ・プラノトーンズ、カート・ベッチャー、リー・マロリーなど。マーク・セバスチャンはこのコンピのためにテープを探し出したという「ニューヨークス・ア・ロンリー・タウン」を。ここでしか聴けない貴重な音源だ。原曲はトレイドウィンズ、山下達郎が「トーキョー・イズ・ア・ロンリー・タウン」、デイヴ・エドマンズが「ロンドン・イズ・ア・ロンリー・タウン」というそれぞれの出身地をタイトルにしたカバーもある人気曲。

国内組ではセンチメンタル・シティ・ロマンスが「ロックンロール・スター」をオリジナルのバーズそっくりにカバーし、クリンゴンミレニウム必殺の名曲「イッツ・ユー」を、インスタント・シトロンはバンキー&ジェイクの「アイル・フォロー・ユー」をキュートに歌う。マイナーグループ、BOBは選曲勝ち。シルヴァーの「ミュージシャン」を。ラストはヒックスヴィルの未発表ライヴ音源「ドリーム・ア・リトル・ドリーム・オブ・ミー」を日本語で。それぞれオリジナルを探して聴き比べしたくなるはずだ。


夢街へ・・・HIT THE ROAD TO DREAMSVILLE/レーベルサンプラーVol.4

夢街へ・・・HIT THE ROAD TO DREAMSVILLE/レーベルサンプラーVol.4

第4集『ヒット・ザ・ロード・トゥ・ドリームズヴィル〜夢街へ...』は2001年11月25日。フル・ムーン、バリー・マン、ガース・ハドソン、リック・ダンコ、ジョン・サイモン、マリア・マルダー、ジョン・サイモン、ジェフ&エイモスなど、シリーズで最もアダルトで土臭い内容だ。ハース・マルティネスとヴァレリー・カーターの未発表デュエット曲「シング・ディス・ソング」なども収録されている。もちろんここでしか聴けない。


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第5集はおそらく最初で最後になるであろう日本人アーティストでまとめられた『ようこそ夢街名曲堂へ!』。2001年からスタートした静岡FMで放送されている同名ラジオ番組と連動した内容。出演は長門芳郎、土橋一夫、片岡知子。現在も毎週土曜日夜9時からオンエアされている。

L-Rの黒沢秀樹真城めぐみ片岡知子のユニットによる書き下ろし曲「ウェルカム・トゥ・ドリームズヴィル」は、シャッフル調のグッッドタイム・ミュージック路線に仕上がっている。歌詞にエヴァーグリーンやピクチャー・スリーヴという言葉が聴こえてくるとついニヤリとしてしまう。他にも新録、未発表音源に加え、ラジオ番組「ようこそ夢街名曲堂へ!」のイベントでのパフォーマンスや、レーベル2周年記念で開催されたライヴの音源などが中心。青山陽一スティーヴ・ミラー・バンドの「ザ・ジョーカー」をギター1本で、ラリーパパ&カーネギーママは「大寒町」(あがた森魚/はちみつぱい)をシブく決める。

サンプラー、つまりサンプル盤というものはあくまでも見本盤。昔からラジオやテレビなどのメディア用としてプレスされ、試供品ができたから発売前に使ってください、というものがほとんどだ。しかしサンプル盤オンリーの曲順であったりミックスが違うだの内容が異なったりだのと、一部のレア盤は中古市場へ出回って高値で取引されてしまう。元々値段の付いていないものを販売するのだからこれは厄介だ。そして熱狂的なファンはそういうものに限って欲しくなる。ある種、音楽業界のゴミだとも言える。しかしdreamsvilleはゴミをゴミとして扱わず、レーベルカラーの打ち出しとして、1枚のアルバムとして、誠実なものを生産してくれている。これこそ音楽業界のエコ精神、だ。