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■Great Speckled Bird / Great Speckled Bird (1969)■
2008年はエイモス・ギャレットのことを書こうと考えている。バンド時代からソロ、及びセッション参加作品まで、全作品とまではいかないが重要作、必聴作は押さえていく予定だ。聴く者全てをとろけさせてしまうそのギタープレイは"夢の仕業"、"酔いどれギター"、"星屑ギター"などと呼ばれファンに愛されてきた。どっぷりハマるとその後の音楽人生が一遍することは間違いない。僕はそのひとりである。
エイモス・ギャレットは1941年カナダ・トロント出身。今年で67歳を迎える。年齢的には隠居してもおかしくないが、去年は来日し健在ぶりを知らしめてくれた。ギターの名手として有名だが、ピアノやトロンボーンも得意とする。そして無類の酒好きであるということも付け加えておこう。アメリカのSF作家スパイダー・ロビンソンをして「神様が酔っ払ったかのようなギタープレイ」と語っている。
- アーティスト: Eric Andersen
- 出版社/メーカー: Vanguard Records
- 発売日: 1994/05/19
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エレクトリック、アコースティック・ギターで全編ソリッドなギタープレイを堪能できるが、あくまでもカントリーロック・グループであることを踏まえた上でのプレイで、その後のエイモスとは少々異なるニュアンス。例えるなら後期バーズのクラレンス・ホワイトのような、やはりカントリーミュージックを意識したプレイが目立つ。そんななか、特に注目すべきは「ディス・ドリーム」だろう。その後のエイモス・ギャレットを予感させるプレイがじっくり聴ける。控えめながらもたしかな星屑ギター。ボビー・チャールズの「アイ・マスト・ビー・イン・ア・グッド・プレイス・ナウ」を彷彿とさせる。他にも「フライズ・イン・ア・ボトル」でのアコースティック・ギターによるソロも素晴らしい。一方「スマイリング・ワイン」ではエイモスお得意の低音コーラスがしっかりと聴き取れる。
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2005/07/29
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グレイト・スペックルド・バードは短命に終わり、エイモス・ギャレットが本領を発揮するのは翌70年。ジェフ&マリアの『ポテリー・パイ』だ。70年代のグッド・タイム・ミュージックの扉が開かれた瞬間である。