bannai452008-03-06


引っ越し初日にラジカセでボブ・ディランの『追憶のハイウェイ61』を父と聴きながらCDとレコードの棚戻しをした。そのあとはイーグルス。そのあとはキャロル・キングを少し。引っ越しの初日のBGMは何から始めるか、ということをわりと考えてしまう。その後の片付けがどれだけはかどるか、ということにも影響しかねない。

11年前、大阪へ出てきた最初の日はアラン・トゥーサンの『ライフ、ラヴ&フェイス』とリンダ・ルイスの『ラーク』だった。そんなことを覚えておいてどうなる?というものだが、そういうものこそ覚えてしまう性分なのである。

今回の引っ越しの日、夕方にはジェフ・マルダーの『ワンダフル・タイム』を流してみた。無論、悪いはずがない。黄昏時のジェフはこの上なくグルーヴィーだ。次の日はチャーリーのイベントに出向き、帰宅後にはトム・ウェイツの『土曜日の夜』を少しだけ聴いた。イベントでとある歌い手さんが「サン・ディエゴ・セレナーデ」を歌ったことに起因している。日曜日の夜だったが『土曜日の夜』はいい音を奏でていた。

だから、というか、つまり、音楽とは素晴らしいものだ、と余計な装飾を省いた、極めてシンプルな感情に包まれた自分がいた。