bannai452008-03-23


■新宿ミーティング01 / V.A.(2001)■
おそらくすでに廃盤と思われる『新宿ミーティング01』。初期のラリーパパの音源を残したレア・アイテムだ。内容はタワーレコード新宿ロフトが開催していた音楽イベントの模様を収録したもので、マイナーな若手アーティストの発掘という意味合いもあっただろう。第1回はこの2001年に開催。蛇足だがこの年にはスキマスイッチの名前を見つけることもできる。それはさておき、ラリーパパだ。デビュー盤『グッド・タイムズ・アー・カミン』リリースから約半年後の音源ということになる。「終りの季節に」の演奏が収録されているが当時はまだアルバム未収録曲で、デビュー盤と併せてよく聴いたものだ。

『新宿ミーティング01』はタワーレコード新宿店のみでの販売だった。彼らに熱を上げていた僕だが、さすがに大阪からこのCDを買うためだけに新幹線に乗るわけにはいかない。しかし今にして思えば偶然か必然か、2001年冬、『People』発売直後の小坂忠が東京限定でライヴを行うということで迷わず東京に向かった。場所は新宿厚生年金会館。とてつもない強運か、あるいは神様が仕向けた巡り合わせだったのか。

そういえば新幹線など乗っていない。夜行バスだ。ニコプンと乗ったな。福生詣もした。『新宿ミーティング01』をライヴ前に買い、生で観る小坂忠の迫力に号泣した2001年の年末だった。

セカンド・アルバム『dreamsville』でスタジオ・バージョンが初収録され、その後『ライヴ』にも収録された「終りの季節に」だが、初期のこの音源には初々しさなど皆無で焦燥感を煽る歌詞とサウンドはすでに完成されている。多少の荒削りさはあるがむしろこの歌の雰囲気にピントが合っている。

もう叶うはずがないが、また彼らのライヴが観たくなった。
あの音に身を任せる心地良さを、再び。