bannai452008-03-28


Boz Scaggs / Boz Scaggs (1969)■
エディ・ヒントン、ロジャー・ホーキンス、ジミー・ジョンスンらの南部の強者が繰り出す鉄壁のリズムとサウンド、そして何と言っても裏の主役というべきデュアン・オールマンの暴れっぷりも特筆すべきだ。特にアルバム後半の「ローン・ミー・ア・ダイム」における豪快さと繊細さが同居するプレイはデュアンの十八番だ。

ボズ・スキャッグスのソロ・デビュー作。マスル・ショールズ録音の極太南部サウンドが詰め込まれた良盤だ。『シルク・ディグリーズ』よりもこちらが好み、というようなくだらないことを言うつもりはない。直球一本勝負、ブルースやR&Bに根ざしたボズの輝きは、いわば原石のようなもの。黒人音楽に対する貪欲な探求心と、原石を研磨する巧みさが70年代中盤の商業的成功につながった、ということだろう。

色気のない、60年代後半の男臭いボズはイカしてる。