bannai452008-04-28

■New Orleans Jazz & Heritage Festival 1976 (1976)■
死ぬまでに一度は体験したいフェスは、これだ。今年も4月25日から27日までと、5月1日から4日までの計7日間行われている。今頃はちょうど折り返しだから、文屋さんも後半戦に備えているだろうか。

現地では近年の模様がCD-Rなどでリリースされているらしいが、正規盤としてはこの76年盤は文句ナシのグレイトな内容である。酸いも甘いも知り尽くしたアラン・トゥーサン、特に「フリーダム・フォー・ザ・スタリオン」が素晴らしい。リー・ドーシーは後世語り継がれる「ワーキング・イン・ザ・コール・マイン」と「ホーリー・カウ」を飄々と歌う。ゴスペル色全開のアーニー・K・ドゥ。タイトなグルーヴでノリまくるロバート・パーカー、他にもアーマ・トーマス、アール・キング、ライトニン・ホプキンス、そして貫禄のプロフェッサー・ロングヘア、という豪華すぎるメンツの演奏がこれでもか、と楽しめる。

70年代中盤以降、ロックは文字通り下降線を描いていき、少なからずニューオーリンズでもその影響を覗かせてはいるが、そこを逆手に取った乾いたグルーヴが日夜刻まれていた。このしたたかな底力も、ニューオーリンズの魅力のひとつである。