2008-01-01から1年間の記事一覧

■The Esso Trinidad Steel Band (1971)■ カリブから届く熱い風 23人のパンメン 彼らの熱い想いは 柔らかなパンの響きに溶け込んでいく カリブの熱いグルーヴ 僕の脳に溶け込んでいく

■ひこうき雲 / 荒井由実(1973)■ そういえば叔母がユーミンのファンだった。習字の先生をしていた叔母が書いていたカセットテープの字がやけに達筆で、幼いながらもそこから流れるポップな音楽と、その字体とのギャップを感じていたような気がする。その叔母…

「赤い傘ツアー」にあわせたかのような雨模様の中、数ヶ月前まで住んでいた街に訪れた。いつも煙草を買っていたコンビニに立ち寄り、cafe marthaへ向かうと、高田渡の写真展が催されていた。高田渡の他にも村上律、遠藤賢司、松田幸一、なぎら健壱、永井よう…

■Fifth Avenue Band / Fifth Avenue Band (1969)■ 色褪せない感覚 永遠に続く瑞々しさに いつも胸が高鳴る 1969年 ニューヨーク五番街から届けられた音楽の奇蹟

■Kim Suchol / キム・スチョリ (2008)■ ラリーパパ時代、「黄金のうたたね」という楽曲でキム・スチョリが「続きは夢で見ようか」と歌った一節が忘れられなかった。待ち望む、すなわち待望の、キム・スチョリのソロ音源『キム・スチョリ』が手元に届き、僕は…

■Rocking Chair Girl / 笹倉慎介 (2008)■ 模倣ではなく、伝承。 笹倉慎介。27歳。静岡出身ながら、70年代のあの空気に憧れ埼玉県入間市の米軍ハウスに移住し、その自宅にスタジオを作ったという。そこでレコーディングされたのがデビュー作『ロッキンチェア…

タワーレコードに出向き、小尾隆さんの新刊『my favorite of US Records』を手に取ってみた。ご自身のブログでも製作過程を知ることができていたこともあって、(失礼極まりないが)いちファンとしても「満を持して」という思いがあったりもした。一般的なロッ…

■Get Way Back A Tribute To Percy Mayfield (2008)■ 結局、エイモス・ギャレットのプレイというのはあの当時に完成されていたのだ、と新作を聴くたびに思う。パーシー・メイフィールドへ捧げた『ゲット・ウェイ・バック』はエイモスのソロ作としては最高傑…

ベター・デイズ名義の正規盤としてはスタジオ録音の2枚と、未発表音源の一部がベアズヴィル・ボックスと再発盤に収録されているが、99年に日本のみの発売となった73年の未発表ライヴ『ライヴ・アット・ウィンターランド』も重要だ。オリジナル作品として捉え…

■U.F.O. / Ron Davies (1973)■ ロン・デイヴィスが5年前に亡くなっていたことを最近知った。老いても元気に新作を届けてくれていたわけではないが、この世に存在していないことを知るとやはり切なくなるものだ。ロン・デイヴィスの名作となれば、もちろん『U…

■Recycled Recipes / Donavon Frankenreiter (2007)■ 波乗り未経験の僕ではあるが、波乗り人たちが好む音楽に心が惹かれてしまう。古くはイーグルス、ジャクソン・ブラウン、シルヴァーなどを筆頭とする70年代アメリカ西海岸産の良質音楽。波乗り人を通じて…

■New Orleans Jazz & Heritage Festival 1976 (1976)■ 死ぬまでに一度は体験したいフェスは、これだ。今年も4月25日から27日までと、5月1日から4日までの計7日間行われている。今頃はちょうど折り返しだから、文屋さんも後半戦に備えているだろうか。現地で…

■It All Comes Back / Paul Butterfield's Better Days (1973)■ デビュー盤と同じ73年発表のセカンドアルバム。白人ブルースの着地点を前作とするならば、今作はルーツ・ロック・バンドの新たなる出発点とでもいうべきか。南部色、特にニューオーリンズ寄り…

■Rod Taylor / Rod Taylor (1973) アサイラムの、デヴィッド・ゲフィンの根回しにより豪華なメンツが集結し、良質な音楽世界を構築したにも関わらず、その思惑と戦略が見事に外れてしまった不遇の名作だ。ジェシ・デイヴィス、ライ・クーダー、ジョ二・ミッ…

■無人島レコード ---洋楽編---■ 1. Bobby Charles / Bobby Charles (1972) 2. Peter Gallway / Peter Gallway (1972) 3. Rubber Soul / The Beatles (1965) 4. Natural Progressions / Bernie Leadon & Mcihael Georgiades (1977) 5. Southern Nights / Alle…

■Paul Butterfield's Better Days / Paul Butterfield's Better Days (1973)■見開きジャケットいっぱいに写るホーナー製のハーモニカの写真が僕たちに強烈な印象を与える。シカゴ・ブルースの探求者ポール・バタフィールドを中心に、ニューオーリンズからロ…

■Sings Hoagy Carmichael / Hoagy Carmichael(1976)■ 細野晴臣、レイ・チャールズ、ジェフ・マルダー、エイモス・ギャレット、ジョン・サイモン、レオン・レッドボーン、ボブ・ドロウ、ジョージィ・フェイム。彼らを手掛かりにホーギー・カーマイケルに辿り…

■Boz Scaggs / Boz Scaggs (1969)■ エディ・ヒントン、ロジャー・ホーキンス、ジミー・ジョンスンらの南部の強者が繰り出す鉄壁のリズムとサウンド、そして何と言っても裏の主役というべきデュアン・オールマンの暴れっぷりも特筆すべきだ。特にアルバム後半…

■新宿ミーティング01 / V.A.(2001)■ おそらくすでに廃盤と思われる『新宿ミーティング01』。初期のラリーパパの音源を残したレア・アイテムだ。内容はタワーレコードと新宿ロフトが開催していた音楽イベントの模様を収録したもので、マイナーな若手アーテ…

またしても、ではあるが。ラリーパパのこと、である。 デビュー後まもなくドリームズヴィルの熱心な売り込みと、少しだけ誠実で大いにラフなラリーパパは、当時僕の周辺では活動の最中にこの手の音楽好きには浸透していた。しかし広く知れ渡るというよりもや…

■Give It Up / Bonnie Raitt (1972)■ この名盤をエイモス・ギャレットだけで語るのは到底無理な話である。というのもエイモスはタイトル曲だけに参加、しかもギターではなくトロンボーンを担当している。これはこれで存在感を示してくれてはいるが、ボニー・…

引っ越し初日にラジカセでボブ・ディランの『追憶のハイウェイ61』を父と聴きながらCDとレコードの棚戻しをした。そのあとはイーグルス。そのあとはキャロル・キングを少し。引っ越しの初日のBGMは何から始めるか、ということをわりと考えてしまう。その後の…

■2nd Right 3rd Row / Eric Von Schmidt (1972)■ 冒頭の「タートル・ビーチ」、エイモス・ギャレットがボトルネック・ギターを弾き、マリア・マルダーがコーラス、ジェフ・マルダーがギターという組み合わせ。アルバムを通してブルージーでフォーキーなグッ…

good time music .com 59号

■L.A., Memphis & Tyler, Texas / Dale Hawkins (1969)■ぐつぐつと煮立った鍋料理のようなイントロから「My Name is Dale Hawkins」と始まるデイル・ホーキンスの『L.A.、メンフィス&タイラー、テキサス』。探しに探していた1枚にも関わらず去年CD化された…

good time music .com 58号

マーさんこと山本正明さんが亡くなられていた。2007年12月25日、クリスマスの日に天に召されたという。マーさんといえば小坂忠とウルトラでベースを担当していた人物だ。4年前に胃ガンの摘出手術を受け、1年後の2004年に忠さんが快気祝いにと関西ツアーを始…

■Something/Anything? / Todd Rundgren (1972)■ 「アイ・ソー・ザ・ライト」「ハロー・イッツ・ミー」「ウルフマン・ジャック」の三大ヒットを収録したトッド・ラングレン初期の代表作。トッドには少しやるせない思い出がある。中村一義が鮮烈なデビューを飾…

音楽をこよなく愛する僕だが、ジーンズにも相当な愛情を注いでしまっている。といっても何十万何百万もする高価なモノを買ってしまったりすることはない。古い音楽を聴いていると当時のファッションも気になるものである。アルバムジャケットに写る彼らのナ…

■Nashville Dirt / Rob Galbraith (1970)■ 乞CD化。マイナーなSSWではあるが内容は申し分ない。70年発表のデビュー作『ナッシュヴィル・ダート』。ほのかに漂う汗臭さと南部の甘みが絶妙にブレンドされた隠れ名盤。マイナーものを取り上げることが多くなって…

good time music .com 54号

■細野晴臣ストレンジ・ソング・ブック (2008)■ Disc1-5 四面道歌 / キセル キセルがすごい。ダントツだ。剛毅木訥。素晴らしい。この1曲のためにこのアルバムを買っても損は無い、と断言できる。トリビュート(賞賛、感謝)というのはこういう表現なんだ、と…

■The Fabulous Rhinestones / The Fabulous Rhinestones (1972)■ポール・バタフィールドが参加しているということで流れとしてはウッドストック経由で買ったものの、堂々たるファンクっぷりに驚いたものである。タワー・オブ・パワーのメンツがベイエリアで…